いぬのきもち

愛犬と飼い主さんの命を守る「おうちシェルター」のつくり方~備蓄編~

  • 災害発生時に、避難所ではなく自宅で避難生活を送るのが在宅避難です。いつ起きるかわからない災害に備えて、「おうちシェルター(在宅避難)」に備えておきたい愛犬の備蓄と、理想的な備蓄の置き場所を、ペット防災危機管理士の鈴木清隆さんに聞きました。


    おうちシェルターとは


    イラスト/井上明香

    自宅を避難所・防災倉庫にすること。各部屋に必要なものを備えたり、安全対策を施したりすることで、災害時に在宅避難可能を目指します。

    【おうちシェルターのメリット】
    ・避難所より、人も犬もストレスがかかりにくい
    ・愛犬のすぐ近くにいられる
    ・吠えたりニオイがしても、周囲に気をつかわなくてすむ
    ・プライバシーが守られる など
    環境や状況が許すなら、在宅避難のメリットは意外にも多いもの。そのためにも、たとえライフラインが止まっても、目安として最低2週間、できれば1カ月間は、愛犬と自宅で過ごせる備えが必要です。


    「おうちシェルター」の愛犬用の備蓄は?


    おうちシェルターの実現には、しっかりとした蓄えが不可欠。「支援物資は人のものが優先。犬のものはすぐには届きません。フードなどはローリングストックしながら、1カ月分は備えるようにして」(鈴木さん)

    【1カ月分は備えよう】
    ・フード(療法食)
     ※ウエットフードもあると水分補給に◎
    ・常用薬
    ・トイレシーツ、ウンチ袋(防臭袋)、ゴミ袋、トイレットペーパー
     ※人のトイレ用としても使える!
    ・ウエットティッシュ
    療法食や薬は流通の再開まで時間がかかるので、かかりつけ医に多めに処方してもらい備蓄して。また、排泄関連のグッズは人と兼用で使えるので多めにあると便利。なお、非常用持ち出し分は上記とは別に準備を。

    【ワンセットは準備しよう】
    ・首輪とリード(破損のないもの)
    ・愛犬の健康記録
    ・好きなおもちゃ
    ・お気に入りのタオル(大判)
    ・ペット用おむつ(1袋)
    ・消臭スプレー
    ・ブラシ
    ・フードボウル
     ※ここまでは非常用持ち出し品と兼用で準備
    ・クレート(ふだん使っているもので可)
    ・ドライシャンプー
    ・台車
    ・給水バッグまたはポリタンク

    ※ここに飼い主さん用の備蓄(食料品、懐中電灯やライト、トイレ用品、ラジオ、電源など)をプラスしよう。

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